■ 14_04. クラウド(クラウド・コンピューティング) ■

  

  クラウド は、ネットワーク上のサーバを意識せずにサービスを利用できる仕組みです。

  ネットワークを表すのに雲の絵を使うことが多いことから出来た言葉のようです。

  

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  クラウド・コンピューティングは2006年にGoogleの E・シュミット が語ったと言われてますが、

  昔からネットワークを雲の絵で表してたし、クラウド・コンピューティング も昔からあったかも〜

  

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■ クラウドと過去のコンセプトの違い

  

  クラウド・コンピューティング は全く新しい言葉ではありません。

  ASP、SaaS、オンデマンド、ユビキタスなど、、、全てクラウド・コンピューティングの範疇です。

  クラウド・コンピューティングは、このような、さまざまなコンセプトを総称する言葉と言えます。

  

  

  

■ 従来(クライアント・サーバー)型システムとクラウド(ASP、SaaS)との根本定的な違い

  

  クライアント企業の必要なハードウェア

    基本的には、ネットに接続したPCやタブレットなどの端末及び周辺機器のみです。

  クライアント企業のデータベース保管場所

    クラウド・サービス会社か、ホスティング会社のデータ・センターが管理・保守します。

  クライアント企業の基幹システム保管場所

    これも、クラウド・サービス会社か、ホスティング会社のデータ・センターが管理・保守します。

  クラウド・サービス・システムの開発

    Webベースのアプリケーション開発を得意とするシステム会社が開発します。

    基幹システムをクラウド化するのは、業務アプリ開発ノウハウとWebアプリ開発ノウハウの

    両方が必要となり、開発ツールがようやく整いつつある段階なので、需給バランスが崩れ

    国民背番号制対応と重なって、今後、深刻なSE不足が社会問題化すると予想されます。

  

  

  

■ なぜ今、クラウドなのか?

  

  なぜいま、企業にクラウド・コンピューティングが注目されているのでしょうか?

  経済性で見れば「通信回線が安くなったから」です。

  通信回線が高かった時代は、データをできるだけ近くに置き、通信コストを抑えました。

  通信回線が安くなった今、データを社外のデータセンターに委ねても、コストを気にしなくて済み、

  結果として、情報システム最大のコストは運用担当者の人件費になっています。

  運用担当者の人件費を削減するため、サーバ群を極力集約して運用するようになりました。

  

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  サービス面で見れば、「すぐシステム構築できて柔軟性が高いから」です。

  システムを一から自前で作るより、外部のサービスを利用する方が便利になりつつあります。

  

  

  

■ 身近に有るクラウド・サービス

  

  顧客管理 〜 Gmail 〜 個人向けストレージ・サービスまで、様々なクラウド・サービスが在ります。

  Excel、Word など、パソコン毎にインストールしていた アプリ も、クラウド版が在ります。

  

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■ Amazon の ネットブック Kindle Fire

  

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米国ではクラウド が新たなビジネス創出の起爆剤になっています。

アマゾン の キンドル は 雑誌や新聞記事が無線で届く手軽さが受け、

ネットブック市場が人気ゲーム機や携帯電話を凌ぐ成長をしています。

クラウドがバックボーンのネットブックは、高機能が不要で低価格です。

アマゾンは ネット注文した商品を玄関先へ無人機で運ぶ準備をしており

クラウド・コンピューティングの進歩は SF を現実にしようとしています。

  

  

  

■ グーグル ( Google )

  

  いまのところ、世界最大のクラウド・サービス提供者は Google です。

  検索エンジン、Chrome、GoogleMap、Gmail、Youtube、GoogleDrive、Googleカレンダー、、

  逆説的に言えば、Googleのクラウド・サービスを一つも使わずに暮らすのは難しい時代です。

  

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  デジタル・ビデオで撮影した10分程度の動画を、誰かに送りたい時、アナタはどうしますか?

  

  Wi-Fiでパソコンに取り込んだ後、、、

  メールに添付できるのは2MB以下なので、せいぜい15秒くらいの動画までです。

  無料でファイルを転送できる「宅ファイル便」で50MBまで送れますが、10分は難しいですね。

  GoogleDriveに動画を保管し、メールに動画へのリンクを挿入するだけで難問解決です。

  GoogleDriveの無料スペースは 15GB あるので、大作映画でも丸まる保管できます。

  

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  GoogleDrive以外にも DropBoxで共有したり、Youtubeで限定公開したり、方法は様々ですが、

  いずれにしても、みんな「クラウド・サービス」です。

  

  

  

■ クラウド・コンピューティング ≒ ビッグ・データ蓄積ツール

  

  世の中クラウドが花盛りで、インターネット上の主なサービスは殆どクラウド・サービスですね〜

  GoogleMap、Gmail、Youtube、U-Stream、GoogleDrive、DropBox、Twitter、FaceBook、、、

  これらのバックボーンはインターネット上のサーバーを使った クラウド・コンピューティングです。

  

  アナタが Iphone で FaceBook の 内藤先生 の タイムライン に 「いいね」 すると、

  友達のタイムラインに「○○さんが いいね しています」に続き内藤先生の投稿が表示されます。

  いいね、シェア、コメント、、、でFaceBookの投稿が拡散していきますが、、、

  

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  FaceBookは「拡散」を、どういう風に実現しているのか〜ちょっと想像的な解説をこころみます。

  ここでは、内藤先生 のIDを 「内藤聡」 、アナタのIDを 「大沢たかお」 としています。

  

  大沢たかお がFaceBookを使い操作した全ての履歴はアクティビティ・ログとして記録されてます。

  FaceBook の サーバーの中にある アクティビティ・ログ・データベースに、

  日時+いいねマーク+内藤聡+タイムラインID+大沢たかお、、、のデータが追加されます。

  

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  FaceBookを利用している人ならご存じのとおり、

  アクティビティ・ログは、プロフィール・ページの「アクティビティ・ログを見る」で見れます。

  

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  これを実現するには、

  FaceBookのサーバの中にある、全アカウントのアクティビティ・ログ・データベースに、

  大沢たかお でFilterをかけ、アクション日時で並び変えて、ログを表示すれば済みます。

  

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  FaceBookのサーバの中にある、を何度も強調しているのは、

  アクションの実態が、サーバの中のデータベースとその更新だからです。

  

  誤解を恐れずに言うと、クラウド・サービスは、サーバー上のデータベース更新に過ぎません。

  メッセージ送受信、投稿、いいね、シェアします、可愛いアイコンの添付〜に見えていても、

  実体はサーバの中の更新に過ぎず、本当にメッセージが送られているわけではありません。

  

  サーバの中で更新した内容が、クライアント側では、メッセージの送受信のように見える仕組みです。

  ユーザ・インターフェイスの進化で、あたかも メッセージを投稿したり、「いいね」したことが、

  相手のタイムラインにも送られたように 見えるだけ です。

  

  Gmail や FaceBookは、パソコンでも Iphone でも Ipad でも途切れなく使えて整合性があるのは

  中身が手元にないからです。

  全てはインターネット上のサーバの中にあり、操作の履歴も、その結果のアクションも、

  全てサーバの中で処理され、アナタはアクションの虚像を眺めているだけです。

  パソコン、Iphone、Ipad、ユーザ側のどこにも、FaceBookのアクティビティ・ログは残りません。

  サーバがデータベースを更新しているときは、コンピュータの基礎「加算のプロセス」と同じように、

  ストレージからデータを取り出し〜命令を実行し〜ストレージに書き込む〜を繰り返しています。

  CPUとストレージを往復するだけで、インターネット上を駆け巡っているわけではないのです。

  

  10億人のアカウントがある FaceBook のサーバは、

  恐らく同時に1億前後のアカウントの操作を瞬時に処理しているハズで、

  そのために数十万台のデータベース・サーバで更新作業を分担しているでしょう。

  Google や FaceBook が個人情報の取り扱いで、常に各方面からプレッシャーを受けているのは、

  サーバの中に世界中の人達の、あらゆるアクションを貯めこんでいるからです。

  

  Googleが検索サービスを開始した日から世界中の人々がGoogle検索した履歴は膨大な量ですが

  CNNのインタビューで、、、

  「Googleは全てのユーザの全ての検索履歴を保管してると仰いましたが〜」

  「今朝私がプライベートで検索したのも残ってるってこと?」との女性インタビュアーの質問に、

  〜履歴を残されたくないなら、検索しないほうがいいですね〜

  とGoogleの幹部が笑いながら応えています。

  アナタが使っているブラウザの検索履歴は消せても、Googleのサーバの中身は消せません。

  

  ビッグ・データという言葉が今のトレンドですが、言い方を変えても、やることは同じです。

  世の中は、データベースに蓄積したものを、何にリンクするかで、使い道も価値も大きく変わります。

  データベースに蓄積するネタを、ぽちぽち手で入力するのか、

  ユーザが自分で、あらいざらい入力して喜ぶクラウド・サービスを仕掛けるか、方法は様々ですが、

  蓄積した結果を何に利用するかは、ネタ元のユーザーでなく、サーバを用意した人が決めることです。

  

  人間の遺伝子情報を解読して特許をとっている会社と同じ構図です。

  遺伝子解析に、高度な技術と莫大な費用が必要なのはわかりますが、

  「私の遺伝子情報を他人が特許にするのは、おかしい!」って誰も思わないんでしょうか、、、

  

  ワタシは、こういうコトを「おかしい」と思い、それで金儲けしてる人々を、立派とは思いません。

  

  みんなが個人情報を匿名でデータベース化し、それを使って利益を得る人から、応分の見返りを取って

  みんなで按分する仕組みを、特許登録しかけたことがあります。

  この気持ち、わかってもらえるでしょうか、、、

  

  しかし、それを特許登録するのって、、、同じ穴の狢では ?、、、、、、、、、、、、アレっ